HMGセミナー 第8章:遺伝子とゲノムの構造および発現を解析する (2)

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担当: 小澤
参加者: 13名
教科書: ヒトの分子遺伝学
節の概要:
 ハイブリダイゼーションや抗体などを利用した遺伝子発現の基本的解析について
 トランスクリプトミクスやプロテオミクスといった遺伝子の大量解析について
議論点:
タンパク質検知のための技術について
・塩基発現解析にはシーケンサー技術があるのに対して、タンパク質解析には存在しない
・アミノ酸は相補鎖を作らない上、数が多い
・タンパク質を変性剤により鎖状にして解析すればできそう
 - 翻訳後修飾がバラバラになりそう
・X線やNMRといったタンパク質の構造解析
 - 計算機による演算の後、人による予測を行っている
   – 遺伝子密度から自動で構造予測をする技術があれば、
・X線は遺伝子密度を調べる
  – His-tagによる結晶生成がうまくいけば精度が上がる
・結晶解析は等方性に比べ、異方性が難しい
 - タンパク質は等方性が珍しく、異方性に対する技術が進められている
・アミノ酸20種分の標識を利用する
 - 単一のタンパク質にしか扱えない
   – 抗体を利用した技術が開発されている
その他の議論点:
・発現マップング法の解像度と解析量を共に高める方法
・トランスクリプトームとプロテオミクスの結果の違い
・マイクロアレイを用いた発現データの解析手法の使い分けについて
・ハイブリダイゼーションのプローブの設計指針
・タンパク質発現解析手法の使い分けについて
・抗体を不死化することによって生じる問題点
・抗体を安価で利用する方法
・GAP以外の蛍光標識について
・質量分析の結果が生体内とどの程度一致するか
・PCRを利用した転写産物検出よりもハイブリダイゼーションが多く用いられている理由
・個人のゲノム解析の展望
まとめ:
タンパク質解析に対する議論となりました。
アイデアは幾つか挙げられましたが、現時点では技術的に難しそうです。
大量解析に必要不可欠な技術なので、今後の展望が気になるところです。