[MBC2014] 3-1:タンパク質の形と構造

標準

担当:安澤
参加者:9名

節の概要

タンパク質の構成、折りたたみやそのパターン、タンパク質ドメイン・ファミリー・モジュールの概要などが述べられている。また配列相同性検索、ゲノム解析から得られた知見や自己集合などについても言及されている。

議論点

ヒトのタンパク質の機能がすべて解明されたら何が起こるか?
→ヒトについて全容解明?まだ先がある?
→それを使って何ができるか?

◯タンパク質の機能

    •  物理的側面
      • 構造
      • リガンドとの関係
        > すべてのタンパク質がわかればリガンドの動きを完全に追える
        例:毒物として働く物質を推定できる。
      • どのような制御を受けるか
        > 解析するにはタンパク質の情報を元に組み合わせ問題を解く
        →組み合わせ問題の解析はできそう
    •  メタレベル
      > アミノ酸配列→三次元構造推定→機能推定→表現型としての機能推定
      • ミクロレベル
        > リガンドとの相互作用
        例:特定の機能を実現するタンパク質の合成
        →遺伝アルゴリズムなどによる探索問題に帰着
        •  現状、タンパク質の”機能”の全容を表すのがある意味では課題とも言える

          ◯病気の治療に使える?
           →全てのタンパク質がわかれば、ある特定のタンパク質にのみ働く
           (ほか全てのタンパク質には作用しないといえる)薬が作れる。

          ◯いつ可能になるか?(という視点)
           ヒトで完全に、でなくとも特定の種のタンパク質の何割がいつまでに解明できるか

          [MBC2014] 2-2 : 細胞の行う触媒反応とエネルギー利用

          標準

          担当:池野
          参加者:9名

          節の概要:細胞内で行われる化学反応と、それを触媒する酵素や運搬体について

          議論点:現在の生物が持つ触媒反応は最適なのか(完成形なのか)
          生物はより有利な形質を獲得する方へ進化するが、触媒反応はこれ以上改善の余地がないのだろうか


          ・RNAが触媒として機能しなくなった理由を、現在の触媒と比較して考察した
          →RNAよりもタンパク質のほうが安定性があるためと考えられる

          ・特殊な触媒を持つ生物も存在する。

          人間のアルコール耐性に関して
          ・一万年ほど前にアルコールに弱い遺伝子が登場し、将来的に固定されるのではないか
          ・ALDH2が何か生存に有利な働きをしているのではないか(病気を防ぐなど)
          →貧血を起こしやすいがマラリア耐性のある遺伝子がアフリカでよく見られるのと同じ理由?

          触媒能力が変化することで何が変わるか?
          ・触媒とは少し違うが、ヘモグロビンの能力が向上すれば低酸素状態でも生きられるかもしれない
          ・寿命が伸びる?

          老化に関して
          ・老化は幹細胞の変異によるもの
          →1つ1つの細胞の寿命を伸ばしたり、癌化を防ぐことで寿命をのばすことができるのではないか

          [MBC2014] 2-3 : 食物からのエネルギー獲得

          標準

          担当 : 小澤

          参加者 : 9名
          説の概要 :
          食物分子の段階的な分解における主要な3つの解糖,クエン酸回路と酸化的リン酸化の反応群について
          議論点 :
          エネルギー効率からみた人工食物の可能性
          現在,サプリメントのようなものが存在
          よりよいヒトの機構に合わせた人工食物はできるのであろうか?
          > 藻について
          繁殖しやすい → 宇宙のような閉鎖的な空間で有利
          油がとれる アブラナのような他の植物との違いは?
          > 現在の人工肉
          牛の筋組織から生成
          脂質などが不足していて,ヒトの味覚には美味しくない
          > 人工食物の開発の方向性
          ・食料源確保のための開発
          ・よりおいしい食品の開発
          →個人へのコネクトーム(五感)からの最適な食品の開発
          > 味覚に関して
          幼少期は苦みに過敏 → 成長により感覚が鈍化
          空腹時は,味覚にバイアスがかかる
          > ソイレント
          粉末の完全栄養食品 水に溶かして飲む
          月2万くらい 2週間をこれで生活する実験も
          消化器官が退化する?

          [MBC2014] 2-1: 細胞の化学組成

          標準
          担当: 水谷
          参加者: 10名

          節の概要:

           細胞の生成など,生物における基本的な化学反応系について述べられている.
          議論点:
           核酸以外の分子が遺伝情報を担う生物はありえるか?
          > 核酸が遺伝情報を担う必要性
           ・偶然核酸になった
           ・何かしらの理由が存在
            - 配列が読みやすいから
            - 書き易さ
          > 他の物質
           糖:結合種類が豊富なのでいけそう
           脂質:長さが足りない
            
          > 初期の生物などではどうだったのか
           ・初期生物の構造を入手することがほぼ不可能
            - ヌクレオチド生成は楽→生物初期の脂質などの生成も可能
           ・そもそも地球上にそのような生物は存在しない
            - 他の惑星で生きる(生きていた)生物を見てみることが近道かもしれない